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恐山にて

2012/08/20

夏休みも無事終了いたしました。ご迷惑お掛けいたしました。
常常ご参加の方は、夏の宿題をきっとコツコツと行っていただけたことと思います。

さて、青森県への帰省のためにお休みをいただいたのですが、そのうちの一つの目的が恐山に行ってみることでした。
青森県はとても広いので、実は行ったことがありませんでした。

霊場 恐山はまさかり型の下北半島の真ん中あたりにあります。
下北駅まで行きバスにてアクセス出来ます。

恐山行きのバス



でもその大湊線はとても本数が少なく。。。
時間的にとても遠いのです。
でもせっかくだからと思い立って恐山一泊の小旅行に出かけました。

行ってみるととても物悲しい場所。
こんなところがあるのかと思うばかりの不思議な空間でした。
そこに立って、人は一人で生まれて一人で死ぬものなのだとヒシヒシと考えさせるような空間です。

境内山門



風車は我が子がここに眠るという仏様への目印



極楽浜



境内に宿坊があったので、そちらにお世話になることにしました。
最近立て直しになった宿坊はとても綺麗でホテルかと思うくらいです。
それに対して四箇所設けられている外湯は小屋のようで心もとないくらい。
でもとても良い硫黄泉でした。

手前が外湯 奥は宿坊の温泉



食事は精進料理、食事の前に五観の偈(ごかんのげ)を唱えます。
一 計功多少 量彼来処 : 功の多少を計り彼(か)の来処(らいしょ)を量(はか)る。
(この食事がどうしてできたかを考え、食事が調うまでの多くの人々の働きに感謝をいたします)
二 忖己德行 全缺應供 : 己が徳行(とくぎょう)の全欠を[と]忖(はか)って供(く)に応ず。
(自分の行いが、この食を頂くに価するものであるかどうかを反省します)
三 防心離過 貪等為宗 : 心を防ぎ過(とが)を離るることは貪等(とんとう)を宗(しゅう)とす。(心を正しく保ち、あやまった行いを避けるために、貪など三つの過ちを持たないことを誓います)
四 正事良薬 為療形枯 : 正に良薬を事とすることは形枯(ぎょうこ)を療(りょう)ぜんが為なり。(食とは良薬なのであり、身体をやしない、正しい健康を得るために頂くのです)
五 為成道業 因受此食 : 成道(じょうどう)の為の故に今この食(じき)を受く。
(今この食事を頂くのは、己の道を成し遂げるためです)
 

不思議な出会いもたくさんあって、とても貴重な体験をさせていただけました。
人は一人では生きていけない。周りの方々に感謝を覚えながらの旅路。
今改めて恐山に行ってみて本当によかった。


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